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ラット扁桃核キンドリング感受性座位を同定

平成25年7月、Experimental Animals 誌において、ラット扁桃核キンドリング感受性座位の同定に関する論文を発表しました。
Identification of QTLs involved in the development of amygdala kindling in the rat.
Exp Anim 2013;62:181-187
キンドリングとは、脳の特定部位に痙攣閾値以下の電気刺激を繰り返し与えると、数日後には、脳波に発作派が生じ、次いで行動上のけいれん発作があらわれ、最終的に全般発作になる現象です。
扁桃核キンドリングとは、情動の喚起に関与しているといわれている扁桃核に電気刺激を与えることで、キンドリング現象を引き起こすことです。 ラットでは、この扁桃核キンドリングに対して、系統差があることが知られています。
今回、我々は、LEXF/FXELリコンビナント近交系という、量的形質の遺伝解析に適した系統群を用いて、扁桃核キンドリングの感受性遺伝子座を見つけることに成功しました。
その結果、キンドリングレイト(全般発作を誘発するまでに必要な電気刺激の回数)に連関する遺伝子座がラット第2染色体に2つ存在することを見出しました。 このAgks1, Agks2と名付けられた遺伝子座が相加的に作用することで、キンドリングのなりやすさやなりにくさを決めていることがわかりました。
キンドリングは、人の側頭葉てんかんのモデルと考えられています。本研究の成果は、側頭葉てんかんにおいても、遺伝要因が複数存在し、それらの組合せによって発症する、ということを示唆しています。
LEXF/FXLEリコンビナント近交系は、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」から利用できます。

初版:2013年7月22日
最終更新:2013年7月22日