系統: |
WBN/Kob-Ht, WBN/Ila-Ht (WBN hairless rat) |
キーワード: |
無毛、皮膚炎 |
由来: |
1987年、石川実験動物 Wistar 系統由来 |
表現型・病態: |
ヘテロ個体(Ht/+)はホモ個体(Ht/Ht)と正常ワイルドホモ個体(+/+)との中間型の貧毛を示す。ホモ個体は成熟してもほとんど無毛であり、また幼弱期の死亡率が高い。出生時の体重はホモ、ヘテロ、ワイルドホモの3群間で差はないが、Ht/Ht 個体は4日齢頃より体重増加率が低下する。4ヶ月齢でもHt/HtはHt/+、+/+と比較して有意に小さい。稀に皮膚に赤斑を生じるものが出現する。赤斑は8週齢以降に出現し、その頻度は20週齢までで約4%で経時的に拡大する。赤斑部の組織像は皮膚炎を示し、免疫抑制剤のデキタメサゾンもしくはシクロスポリンによりほとんどの赤斑は縮小する。このことからWBN/Kob-Htラットにできる赤斑は自然発症の皮膚炎モデルとして利用できる。 |
病因(原因遺伝子): |
常染色体優性遺伝する。原因遺伝子はHt。 |
臨床への応用、有用性: |
脱毛、ヘアサイクルの研究、皮膚炎の自然発症モデル。 |
維持機関: |
(株)石川実験動物
城西大学ライフサイエンス研究センター
(1999年6月1日現在) |
文献: |
Tani, S., Noguchi, M., Hosoda, Y., Sugibayasi, K., Morimoto, Y.
Characteristics of spontaneous erythema appeared in hairless rats.
Exp Anim. 47: 253-256, 1998.
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執筆者記録: |
庫本高志(京都大学)1999年6月1日, TS:4/22/03 |
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