系統: |
KMI (Komeda miniature rat Ishikawa) |
キーワード: |
侏儒症、内分泌学、下垂体GH |
由来: |
1980年から石川動物実験所において維持されているWistarラットのコロニーの中で極端に体型の小さい個体が発見され、兄妹交配により近交化される。 |
表現型・病態: |
雄では7週令より、雌では6週令より対照ラット(Wistarラット)に比し体重増加が有意に抑制される。15週令における体重は対照ラットの雄は56%、雌は71%になる。雌雄共に尾が短い。大脳、小脳、甲状腺、胸腺、腎臓、精巣、子宮の比体重重量が有意に増加。下垂体重量は低下しない。脊椎、尾椎とも欠損なく奇形も認めず。血中GH濃度の基礎値 2.7ア1.9 ng/ml (対照ラットと有意差なし)。ヒトGRHに対する反応性低下。下垂体GH含量有意に低下(雄でより顕著)。血中TSH濃度の基礎値 4.2±0.7 ng/ml、下垂体TSH含量0.32ア0.1 ng/mg(対照ラットと有意差なし)。HE染色による組織学的観察では対照ラットとの差異を認めない。酵素免疫法によりGH分泌細胞の染色性のみ低下。分泌細胞の小型化と分泌顆粒の減少。下垂体GHmRNAはサイズは対照ラットと同じであるが発現低下(特に雄で57%)。繁殖能力保持。 |
病因(原因遺伝子): |
常染色体上の単一劣性遺伝子に支配される。 |
臨床への応用、有用性: |
侏儒症、内分泌学 |
維持機関: |
石川動物実験所 |
文献: |
芹沢直紀
新しい矮小モデル動物 Miniature rat Ishikawa の基礎的研究
[Initial characterization of a new miniature animal model in the rat: studies on anatomy, pituitary hormones and GH mRNA in miniature rat Ishikawa]
日本内分泌学雑誌 69(1):33-45 1993 |
執筆者記録: |
森田眞紀(京都大学)4/4/2003, TS:4/22/03 |
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