系統
系統:  alopecia areata rat 
キーワード:  円形脱毛症、皮膚科学、脱毛、毛周期 
由来:  WKY 中に成熟後、頭部を中心に脱毛を来した雌雄を発見。 
表現型・病態:  初代の親の脱毛発生頻度は雄25%雌40%であったが、選択交配を続けることによって、F4では雄95%雌97%まで高まった。発症時期は雄で20週齢、雌で12週齢前後。代がすすむにつれて早まる傾向。脱毛部は境界明瞭な円形を示し、部位は頭部、顔面、頸部に多くみられ髭の脱毛も比較的多く観察される。一部には四肢や胸部、腹部、臀部にも認められた。自然治癒を示すものや、長時間にわたって発毛しないもの、発毛して再び脱毛するものなど様々な経過が観察された。WKYと比べて、加齢に伴う体重増加には有意な差は見られないが、血圧は8週齢以降有意に高くなり、160 mmHgを超えて上昇、10週齢で180 mmHgを超えるものも見られた。皮膚の正常部では規則正しい毛周期が見られるが、脱毛部位では表皮、真皮とも肥厚し真皮内には成長期前部から後期と思われる毛嚢が多数見られる。中間期を示す毛嚢の数が減少。毛周期の進行が抑制されている可能性。病変部では洞毛が萎縮し、神経終末も萎縮消失していた。毛周期の同調性の乱れが明らか。脱毛、発毛が繰り返し見られる部位では毛周期のon-off機能が比較的短期間に変化すると考えられる。 
病因(原因遺伝子):  遺伝形式は単純なMendelの法則には従わなかった。 
臨床への応用、有用性:   
維持機関:  近畿大学医学部病理第一 
文献:  太田善夫、落合健、桜井真也、鈴木庸之 円形脱毛症のモデルラットコロニーの分離 第16回日本疾患モデル動物学会記録 1999年 June 
執筆者記録:  森田眞紀(京都大学)4/11/2003, TS:4/30/03 
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