系統
系統:  LEW-hyr1 
キーワード:  水頭症 
由来:  1980年成和実験動物研究所で東京大学医科学研究所由来のLEW系ラット中に発見された。1984年11月現在F10 
表現型・病態:  発症個体は生後1日齢ですでに頭部拡大を認める。日齢の経過と共に頭部の膨大が明確になる。外貌で明らかに区別できた水頭症の発現率は20.7% (848/4094)。雄は雌に比べると水頭症発現率が高い。雌にも10%以上の発現率。  脳室部の割面検査をした結果雄で12.3%、雌で10%に側脳室の軽度な拡張がみられた。 生後3~4週齢で頭部の膨大が顕著になった動物では、側脳室の拡大は前角よりも後角に著しく、後頭葉皮質は膜様に菲薄化し、一部脳実質は欠損して脳室と脳表くも膜下腔が交通しているものも認めた。急速な脳室拡大により二次的に脳室壁の繊毛および微絨毛の減少、脳室上衣細胞の扁平化と変形などの所見を認める。水分の蓄積、Naの増加、乳酸塩の増加などの生化学的変化から脳代謝障害の存在が示唆される。 
病因(原因遺伝子):   
臨床への応用、有用性:   
維持機関:  久留米大学医学部実験動物センター 
文献:  野田安孝、倉岡輝美、御船弘治、東健一郎 2近交系(Lewis, Louvain)に発生した先天性水頭症について 第1回日本疾患モデル動物学会記録 1984年 
執筆者記録:  森田眞紀(京都大学)4/11/2003, TS:4/25/03 
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