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 NBRP Rat No: 0597 系統名 :    TT/Sgn 通称: TTラット
 研究責任者:   徳永智之
 所属機関名:  独立行政法人農業生物資源研究所動物科学研究領域生殖機構研究ユニット
  住所:   〒305-8602 

 茨城県 つくば市観音台２－１－２

  日本
 電話番号:  029-838-7447  Fax: 029-838-7408  jgucci@nias.affrc.go.jp
 近交世代数:  F20 (Nov 2009) 
   
 毛色:  
 保存状況：
 
 albino (c)
  胚           精子          生体
  利用条件：  利用者は、研究成果の公表にあたって謝辞の表明を必要とする。 
 分類:   Inbred   Segregating   Congenic   Consomic    Recombinant 
  Coisogenic   Spont. Mutant    Transgene   Ind. Mutant    その他  
  コマーシャルブリーダー：   
 研究分野:   糖尿病・肥満    脳神経疾患   眼疾患    歯科疾患   循環器系疾患・高血圧
  がん・腫瘍   代謝、内分泌    耳鼻疾患   発生   感染症
   骨形態異常   消化器疾患   皮膚疾患    生殖器疾患   免疫・アレルギー疾患
   行動・学習   血液疾患   泌尿器疾患   薬理学   その他  
  対照動物   レポーター遺伝子動物  
 遺伝子: Fkbp6: FK506 binding protein 6
 由来: 1986年（財）動物繁殖研究所にて、Wistar-Imamichi由来の近交系ラットに無精子症を示すラットを検出。TTはこの異常個体と同腹の正常ラットを元に作出された。その後、寄託者が系統ごと買い取り、現在まで維持管理している。一部を動物繁殖研究所にSPF近交系として飼育を委託している。（May 31, 2010） 
 特性など: 常染色体劣性変異as（aspermia）に支配されている。ホモ雄の精子形成は減数分裂前期（パキテン期）で停止するため無精子症となる（Ikadai, 1992）。精巣重量は正常個体に比べて小さく3分の1程であり、パキテン期精母細胞の細胞質には好塩基性の封入体が認められた。また、精原細胞移植実験により生殖細胞と精子形成を支持する体細胞のいずれにも異常があることが認められ、電顕により血液精巣関門の異常が観察された（Noguchi, 2002）。ヘテロ雄およびホモ雌は正常生殖能を有する。 原因遺伝子asは、第12番染色体Fkbp6遺伝子のエクソン8を含む領域の欠失であることが判明した（Crackower, 2003）。（May 31, 2010） 
繁殖・維持方法: ヘテロ雄とホモあるいはヘテロ雌と交配により維持。 
 遺伝診断法: Fkbp6遺伝子のイントロン7並びにイントロン8の増幅（ホモは欠損により増幅しない）、およびイントロン7 forwardプライマーとイントロン8 reverseプライマーの組み合わせによる増幅（ホモは変異によりこの間約500-bpのバンドとして増幅、野生型はこの間が1000-bp以上であるため通常のtaqでは増幅しない）の結果を組み合わせて遺伝子型を診断。
プライマー配列　 イントロン7 FWD: 5'-CACTGGTACCCCATTCCCCAC、 イントロン7 REV: 5'-CCTGTACGTGTATACATGCCT、 イントロン8 FWD: 5'-CACTCCTCAGCCGCCTCTCC、 イントロン8 REV: 5'-TAACGACCCTAGAGATGGTAA 
  参考文献: Ikadai H, Noguchi J, Yoshida M, Imamichi T.
An aspermia rat mutant (as/as) with spermatogenic failure at meiosis.
J Vet Med Sci. 1992 Aug;54(4):745-9.

Noguchi J, Toyama Y, Yuasa S, Kikuchi K, Kaneko H.
Hereditary defects in both germ cells and the blood-testis barrier system in as-mutant rats: evidence from spermatogonial transplantation and tracer-permeability analysis.
Biol Reprod. 2002 Sep;67(3):880-8.

Crackower MA, Kolas NK, Noguchi J, Sarao R, Kikuchi K, Kaneko H, Kobayashi E, Kawai Y, Kozieradzki I, Landers R, Mo R, Hui CC, Nieves E, Cohen PE, Osborne LR, Wada T, Kunieda T, Moens PB, Penninger JM.
Essential role of Fkbp6 in male fertility and homologous chromosome pairing in meiosis.
Science. 2003 May 23;300(5623):1291-5. 
 追加の系統情報: